【簿記2級対策】私の商業簿記(第1問)勉強法と意識すべき重要点

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簿記2級の商業簿記「第1問」の仕訳を効率よく覚える方法を知りたい。できれば簿記2級取得者の意見を聞きたい。

上記のような質問にお答えします。

この記事の内容
  • ブログ著者による「商業簿記(第1問)仕訳問題の勉強方法」
  • 解くうえでの「優先的に見る重要ポイント」,「本番対策」etc

本記事を書いている私の簿記2級取得の遍歴は以下です。2度受験して合格まで行きました。

簿記2級遍歴

第一問はそこまで理論的なものは求められません。

その代わり、「コツコツ地味に勉強することが必要なくらい問題としては多様で幅広い」といっていいです。

となると勉強の仕方もある程度絞られてきます。今回紹介する方法ではその点を考慮したうえで、

  • 大局から攻めることで極力時間をかけずに第1問の仕訳を覚えていく。
  • 重要ポイントを把握することで本番に強くなる。

↑これを目指し、サクッと簿記2級第1問【仕訳】を攻略していきます。

前提となる勉強方法~全体を早く見渡す~

楽に勉強する人

前提となる勉強方法は以下です。勉強時間短縮にはこのやり方がおすすめです。

基本的な進め方【概要】

  • 問題集を用意する。
  • 初めから答えを見て問題を解く。
  • 解説がしっくりこなければテキストを見る。※ざっと眺めるくらい
  • 周回する。仮に仕訳問題が30題あるとして、30題を1周解いたらもう1周・・という流れ。
  • 即答できるレベルまでもっていく。

進め方の解説

初めから答えを見て解いていきます。ここがポイントです。

なぜか? ➡ 勉強時間の無駄を省きたいからです。

「問題集をやる前にある程度テキストで実力を掴んできた」・・・だから「解説無しにまずは解こう」と思いがちですが、そこで悩んでいると時間がかかります。

大抵は問題集に挑み始めて自分の実力の無さに絶望するんですよね。ですがそんなの普通です。ここであきらめたりモチベを落とす必要は全然無いんです。現に私もボロボロでした。

この時点での自分のレベルはどうでもいいので、解説をバンバン見ながら勉強し、周回していってください。

その後、中盤(周回3周目ぐらい)から終盤にかけて少しづつ解説の助けを借りずやれるところまで解きます。そして最終的には即答できるところまで持っていきます。この流れです。

こんな勉強方法はおすすめしない

私がおすすめしない勉強方法というのも挙げておきます。

  • 問題が解けない。
  • 解説を見るがしっくりこない。
  • テキストを見る。 ★ここまではOKです。良くないのはここから先。
  • 「問題が解けなかったのはテキストをしっかり覚えていなかったからだ。よし、もう一度じっくりテキストの内容をノートにまとめて完璧にしよう」

↑この流れでやっていくと莫大な時間がかかってしまいます。またいつまで経っても先の問題に進めず到達点も見えてこないのでモチベがグンッと下がります。

特に第一問の仕訳なんかは単純な形式とはいえ種類が豊富です。触れなくてはいけない問題が沢山あります。実際の試験で見たことのない問題に出くわしたらそこでもう試合終了ですよね。それを避けたい訳です。

というわけでこんな感じに↓↓シフトしてみましょう。

  • 問題が解けない。
  • 解説を見るがしっくりこない。
  • テキストを見る。
  • 「ふむふむ、なんとなく分かった」よし、次の問題いこう。
  • 第1問の問題を最後まで通しでやってしまう。
  • 周回する。

↑「なんとなく分かった」という言葉が出てきました。なんとなく・・・確かにこれだと理解度は落ちます。

でもだから周回するんです。理解度を下げる代わりにスピードを上げ周回します。

周回することで少しずつ記憶や理屈を強固なものにしていきます。こうすることで全体像を早い段階で見渡すことができ、同時に自分の得意不得意な部分が見える化できます。学習ターゲットが絞りやすくなるんです。

※この周回する勉強方法に関しては別途記事にまとめてます。

~何度も同じモノに出会う事で記憶を強化する~ 興味のある方はご一読ください。

初めのうちは問題集を買い漁らない

まずはこれと決めた問題集を何度も周回します。即答レベルまでもっていきます。

「これだけは負けないぜ的なコア」をまずは作っちゃいましょう。自分の中の勝負できる部分を作ることで自信が付きます。これはモチベーション維持にも結び付きます。

1冊完璧に仕上げて「問題パターン」を頭に刻むことが出来れば、次の問題集にいってもその力が活きます。結果的に2冊目以降のスピードも上がります。

私の問題集周回の仕方(例)

私は以下の問題集シリーズを使っていました。こちらを参考に、私のとった周回の仕方を紹介してみます。

私の場合、「あてる~」問題集を1冊完璧にしてから「まるっと~」問題集へと移りました。※まずは1冊を完璧にする

「あてる~」問題集を周回するときは、もちろん第1問~から第5問の順にやるのが普通だと思います。

でも第1問だけ特に集中したいというときもありますよね。そういうときは例えば問題集に収録されているものが「本番試験4回分」だとしたらその4回分の第1問だけを周回していくのもありです。

特に第1問がまだまだ苦手だなと感じているならこのようにターゲットを絞るのも一つの有効な戦略です。

これは記憶を植え付けるのにも役立ちます。なぜなら第1問が終わった後に第2問の勉強へ移ったとしてそこでメチャクチャ時間かけてしまったら第1問の内容を忘れてしまいますよね。

仕訳問題は細分化して読み解く~実践編~

細分化する

まずはベースとなる解き方において注目すべきところを細分化していきます。

  • 何と何の勘定科目が仕訳に必要になるのかを洗い出す
  • この勘定科目とこの勘定科目は仲が良いというのを意識して覚える
  • 自分側から見た取引なのか相手側なのかで混同しない
  • 解き終わったら勘定科目の分類をもう一度見直す
  • 計算式を使わせてくる問題は勉強に時間をかけていい
  • 難しい漢字の羅列のような勘定科目は一度その科目名でググってみる
  • 1つの問題を2分で解くイメージを常に持つ

ではひとつひとつ説明していきます。

何と何の勘定科目が仕訳に必要になるのかを洗い出す

問題文がもっさりしていたり、長ったらしくて掴みにくい時は解答にとって必要な部分がどこなのかを抜き出し、それをパターンとして認識していくと良いです。

行き当たりばったりではなく問題をパターンとして頭の中で区分けするんです。

「あっこのパターンの問題が来た」となったらいつでも対象となる勘定科目が引き出せるように訓練していきます。

実際の本番試験はただ解くだけじゃなく、そこに時間制限があります。なので勉強の段階で「使う駒はこれだ!」と瞬時に答えが出せるようにしておかないと特に時間のかかる第2問や第3問などに時間を残せません。

※行き当たりばったりでいちいち考え直さないといけないと時間をロスしてしまいます。

自分の武器となる得意パターンのストックを繰り返し周回して頭に叩き込みましょう。

この勘定科目とこの勘定科目は仲が良いというのを意識して覚える

「ある勘定科目が出てきたときに連なってこの勘定科目が出やすい」ってやっていくと分かってくると思います。例えば、私の場合だと下記のようなものを想像します。

  • 「繰越利益剰余金」と「利益準備金」
  • 「貯蔵品」と「固定資産除却損」
  • 「株式申込証拠金」と「別段預金」

私が仕訳を覚えるときはこの場合どっちか一方を思い出せたら連鎖反応的にもう一方を思い出せるようにしておきました。

というのはそれがすぐに出てこないとなるとこれまた本番の限りある時間を失ってしまうからです。

初めのうちは難しいかもしれませんが、徐々に意識付けしていくように心がけましょう。

自分側から見た取引なのか相手側なのかで混同しない

簿記全般的に言えることではあるんですが、例えば「支払手形」と「受取手形」ってありますよね。

例えばAがBに振り出せば、Aからすれば支払手形だし、Bは受け取る側だから受取手形だし・・要するに

こっち目線、相手目線で仕訳は違います。

ある一定の問題に慣れすぎると「こっち目線」ばかり覚えてしまって「相手目線」がおろそかになってしまうなんてこともあるので、問題集を解いていてその点心配になったときはテキストに戻ってしっかり確認しましょう。

本番で逆をつかれたときの対策になります。

解き終わったら勘定科目の分類をもう一度見直す

仕訳の問題を解き終わったら、その仕訳に出てきた勘定科目のホームポジション「資産、負債、純利益、収益、費用」をおさらいするクセをつけておくと良いです。

なんでかっていうと、ちょっと応用されたときでもついていけるようにするためです。

特に第3問で出てくる貸借対照表、損益計算書を解いていく時にその勘定科目が分類できないとパニックになってしまいます。

第1問の勉強をしている段階である程度は頭にいれておきましょう。そうすれば後々の混乱を防げます。

計算式を使わせてくる問題は勉強に時間をかけていい

色々と計算させて金額を決めようとする問題は一呼吸おいてじっくり勉強してOKだと思います。間違った認識で解いてしまうと何度も計算をやり直すはめになるので。

例えば

  • 剰余金関連で出てくる「積立限度額」や「要積立額」の計算
  • 200%定率法償却率

本番で時間が無くなってきて焦りながらこの問題に取り掛かると計算中パニックになりやすいです。私も「うわ~あれやってこれやって、む~」って冷や汗かきながら解きました。

よって試験でそうならないためにも計算式はガッツリ時間をかけて記憶しておきましょう。

難しい漢字の羅列のような勘定科目は一度その科目名でググってみる

簿記2級ともなってくると意味の掴みにくい漢字ばかり続く勘定科目が増えてきますよね。なんとなく意味がパッとしないけど使わざる負えなかったりする・・・。

そんなときは一度ググってみると意外とその成り立ちが分かって意味が少し掴めたりするときがあります。

英語で言えば語源をしらべるような感覚です。

どうしても記憶に留まりにくい科目などは上記の方法を取るのもオススメです。

1つの問題を2分で解くイメージを常に持つ

第1問は5題あります。

簿記2級全体の試験時間は90分です。私の個人的な時間配分としては、

  • 第1問:できれば10分以内に終わらせたい【10分】
  • 第2問、第3問はそれぞれ20分ずつは欲しい【20分x2=40分】
  • 工業簿記の第4問、第5問は2つ合わせて25分でいきたい【25分】

ここまでで75分。残りの15分は以下のモノに使います。

第1問から第5問にかけて、分からなかった問題はそこに時間をかけ過ぎると他に影響が出るので飛ばします。そして75分で試験全体を解き終えたあとに、その分からないで飛ばしたものに取り掛かります。これに15分使います。

まあこの時間をどうかけるかについては人によりけりですが、一つに何分かけると全体的に何分かかるかは想像しておいた方が良いです。

第1問は5題あるので、

  • 1題2分で10分
  • 1題3分で15分
  • 1題4分で20分

1分の差でだいぶ変わりますよね。普段から時間配分は意識しておきましょう。

まとめ:多くの問題に触れつつ本番を意識した対策を

本番に向けて

ここまで私の実体験を元に「商業簿記(第1問仕訳)勉強法と意識すべき重要点」について説明してきました。

全体的にいえることですが、勉強も中盤になれば本番を意識した感覚で取り組まないと「ただ暗記して終わり」になってしまい、点数に結びつきにくい結果となってしまいます。

せっかく相当な時間かけて勉強してきて知識も相当ついてきたのに、それが本試験の点数に影響しないなんてこんな悲しいことはありません。

第1問では仕訳が主ですが他の大問でも仕訳は常に付きまといます。その点の意識と、あともうひとつ制限時間に対する意識を常にもって勉強の序盤をくぐりぬけましょう。

ここまで読んでくれてありがとうございました。参考となれば幸いです。

▶簿記2級全体における勉強方法は以下の記事で読めます。

▶簿記2級の勉強開始から本番までを想定した記事は以下を参考にどうぞ。

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