このブログでは、私が実際に7年以上にわたりビジネスホテルで培ってきた経験をまとめています。
フロントの外線電話でよく使われたり、聞かれることが多い接客英語フレーズを、現場の経験をもとにお届けします。
今回は「宿泊予約のお問い合わせ編」。
記事のコンセプトはシンプル。「英語の電話が苦手ならまずは必要最低限なフレーズをしっかり押さえよう!」です。初心者向けに作ってますのでなぜそうなるのかという解説も要所に入れてます。
基本を忘れずに覚え、骨組みを固めてから応用にも挑戦しましょう。
※なお、この記事はあくまで筆者の個人的な見解に基づいています。
【ホテルのフロントが学ぶ英語】宿泊予約の問い合わせ

ホテルへの電話はほとんどが予約に関する問い合わせ。だからこそ、この一連のやりとりをマスターすることは非常に重要。始まりから終わりまで、流れをキッチリ覚えておくことがポイント。これをやらずして何をするのか、といったくらい大切なスキルです。
では順に説明していきます。
【ステップ1】挨拶から予約受付までの流れ

Hello, 〇〇〇 hotel. Thank you for calling. How may I help you?
もしもし○○〇ホテルです。お電話ありがとうございます。ご用件は何でしょうか?

I would like to make a reservation.
予約をしたいのですが。

Thank you. May I have the date, please?
お日にちを頂けますか?

I would like to book a room for March 2nd.
3月2日で部屋を予約したいです。
✔CHECK! 日にちの言い方はしっかり覚えましょう。下記参考まで。本場の発音は自身で確認してね。
1月 | January | ジャニュアリー | 5月 | May | メイ | 9月 | September | セプテンバー | |||
2月 | February | フェブラリー | 6月 | June | ジューン | 10月 | October | オクトーバー | |||
3月 | March | マーチ | 7月 | July | ジュライ | 11月 | November | ノベンバー | |||
4月 | April | エイプリル | 8月 | August | オーガスト | 12月 | December | ディセンバー |
1st | ファースト | 10th | テンス | 19th | ナインティーンス | 28th | トゥエンティーエイス | |||
2nd | セカンド | 11th | イレブンス | 20th | トゥエンティース | 29th | トゥエンティーナインス | |||
3rd | サード | 12th | トゥエルブス | 21st | トゥエンティーファースト | 30th | サーティース | |||
4th | フォース | 13th | サーティーンス | 22nd | トゥエンティーセカンド | 31st | サーティーファースト | |||
5th | フィフス | 14th | フォーティーンス | 23rd | トゥエンティーサード | |||||
6th | シックスス | 15th | フィフティーンス | 24th | トゥエンティーフォース | |||||
7th | セブンス | 16th | シックスティーンス | 25th | トゥエンティーフィフス | |||||
8th | エイス | 17th | セブンティーンス | 26th | トゥエンティーシックスス | |||||
9th | ナインス | 18th | エイティーンス | 27th | トゥエンティーセブンス |

For how many nights?
何泊のご予定ですか?

Two nights.
2泊です。
✔CHECK! なぜForを付けてるのか?
forは「期間」がどの程度か表す際に、その期間の前に付きます。ぶっちゃけ無くても伝わるとは思います。

How many people will be staying?
何名様ですか?

Two.
2名です。

What kind of room would you like?
お部屋タイプのご希望はありますか?

(1部屋の時)I would like a double room.
ダブルルームが良いです。

(2部屋の時)I would like two single rooms, please.
シングルルーム2部屋でお願いです。
1部屋の時は頭に「a」を付け、複数部屋の時は「(例)two」等を頭につけて「room+s」と複数形になります。
次に「would like」についてですが、基本「何かが欲しい」的な意味合いで使い、
- would like+名詞
- would like to 動詞
例えば「I would like a double room.」だと上記の例で言えば「1」で、ダブルルームが欲しい・・・ つまりは➡ 「ダブルルームにしたい」といった意味合いになる。
例えば「I would like to make a reservation.」だと上記に則して言えば「2」で、予約を作ることを欲する・・・つまりは ➡ 「予約を取りたい」といった意味合いになる。
ちなみに「want」も似た表現なのですが、これは直接的でカジュアルな感じ。なので接客の丁寧さをだすなら「would like」で良いと思います。
さて、ここまで聞いたら一旦他の情報を聞くのは置いといて”その日にお部屋の空きがあるか”どうか確認します。正直まだこの段階でお客様の情報を全部聞き出す必要ないです。
なぜなら「お客様のお名前」や「到着時間」その他もろもろと根掘り葉掘り聞いた挙句、結局お部屋が無いとなったら”その時間がもったいない”ですから。お客様も面倒だし、フロント側も面倒。
というわけでお部屋の空き状況を確認しにいくときのフレーズ↓

Let me check if we have a room available. Please hold for a moment.
空いているお部屋があるか確認致します。少々お待ちください。
【ステップ2】満室だった場合
★満室だった場合 2パターン紹介しておきます。

I’m afraid we’re fully booked on that day.
残念ながらその日は予約でいっぱいです。

I’m afraid we have no room available for that date.
残念ながらその日は空いているお部屋がありません。
上の一番目の表現ですが「fully booked」の発音が悪いと何度も聞き返されるんですよね。もしくは「???」の沈黙が続く。なので2番目の表現も念の為覚えておくと良いと思います。
「available」は「利用できる」といった意味合い。roomを後ろから「available for that date」を用いて修飾してます。

Okay, thank you for the information.
分かりました。ありがとう。

Thank you for calling, have a good day.
お電話ありがとうございます。良いお日にちを。
満室で断っているので「Thank you for calling, have a good day.」に関してはさりげなく言う感じで良いんじゃないかな~って思います。あまり元気に言うとなんか場にそぐわないんで。
【ステップ3】お部屋に空きがあった場合

Thank you for waiting, We have a room available for you.
お待たせいたしました。お部屋の空きがございます。

Okay, I’d like to reserve that room.
分かりました。ではお部屋を予約したいです。
【ステップ4】宿泊料金に対しての返答
※おそらくこの段階でお客様が値段を聞いてくるはずです。お部屋があっても料金が高ければ辞める可能性もあるからです。

How much for that room?/What is the rate for that room?
料金はいくらですか?
※「How much」か、もしくは「rate」かのどちらかで料金を聞かれると思います。「rate」は商品に対する価格の意味で使われますね。またここで出てる「for」は「~に対する」という意味合いです。

The room-only rate is 10,000 yen, and with breakfast included, it’s 12,000 yen.
素泊まりですと1万円、ご朝食付きですと1万2千円となります。

Got it. All right, I will make the reservation.
分かりました。予約します。

I would like to go with the room-only option, please. / I prefer the room-only rate.
素泊まりでお願いします。
go withで「(複数の選択肢の中から)選ぶ」といった意味になります。
※1泊目と2泊目で料金が違うとき

For the first night, the room-only rate is 10,000 yen, and with breakfast included, it’s 12,000 yen. For the second night, the room-only rate is 13,000 yen, and with breakfast included, it’s 15,000 yen.
1泊目の素泊まり料金は10,000円、朝食付きで12,000円です。 2泊目は素泊まり13,000円、朝食付きで15,000円です。
✔CHECK! 料金の伝え方をもう一度よく復習しときましょう。12,000 yenとか書いてますけど実際に読めないと伝わらないので。
1円 | One yen |
5円 | Five yen |
10円 | Ten yen |
50円 | Fifty yen |
100円 | One hundred yen |
500円 | Five hundred yen |
1,000円 | One thousand yen |
2,500円 | Two thousand five hundred yen |
5,000円 | Five thousand yen |
10,000円 | Ten thousand yen |
15,320円 | Fifteen thousand three hundred twenty yen |
50,000円 | Fifty thousand yen |
100,000円 | One hundred thousand yen |
1,000,000円 | One million yen |
ポイントとしては、
- 1万円台でも「thousand」を含めて表現してる。
- 上記の赤文字で示した¥15,320の言い方を覚えとけばとりあえず便利。
- 「,」より前を普通に数字で読んであとは「thousand」を付け、端数があれば付け加えて読む感じ。
【ステップ5】お客様個人の情報を聞き出す

Can I have your name? And could you please spell it for me?
お名前よろしいですか? それからスペルもお願いします。

Sure, My name is Misako Sato . M for Mary, I for India, S for Sam, A for Apple, K for Kite, O for Orange. Then, S for Sam, A for Apple, T for Tango, O for Orange.
名前はMisako Satoです。綴りのMはMaryのM~・・・・・。
上記はあくまで例です。おおよそありふれた名前であれば1個1個説明はしないと思いますが、仮に説明するとしたら「for」かもしくは「as」を間に挟んで例え単語を使って表します。
さて次は電話番号を聞きます。

Thank you. And May I have your phone number?
ありがとう。ではお電話番号よろしいですか?

Sure, it’s ○○○○○○.
はい、番号は~~。
※2部屋予約等でお連れの方の名前を聞きたいとき

Can I have the names of the additional guests for the second room, please?
2部屋目に宿泊される追加のゲストのお名前を教えていただけますか
- 3部屋目を聞きたいときは「 the second room」を「 the third room」に変える
- シングルとツインを予約してきたとしてツイン側のお連れの方の名前を聞きたいとき「 the second room」を「the twin room」に変える
【ステップ6】到着時間を確認する

What time are you arriving?/What time do you plan to check in?
ご到着は何時ごろですか?

I think around 7:00 p.m.
19時くらいですかね。

By the way, what time can I check in?
ちなみになんですが何時からチェックインできますかね。

From 3:00 p.m. sir.
15時からです。
【ステップ7】お車の有無を確認する(無しの場合)

Do you plan on using the parking?
お車のご利用はございますか?
「plan on~」は「~するつもりですか」的な表現。onは進行中の予定を示す。

No, I won’t be using the parking.
いいえ、利用しません。

I understand.
かしこまりました。
【ステップ8】お車の有無を確認する(有りの場合)

Yes, I will be using the parking.
はい、利用します。

I understand.
かしこまりました。
「駐車場を利用する」はここから先、色々と聞くことが沢山あります。下記よりパターン別に分けてます。
“予約制”の場合

(有料のとき)Our parking is reserved and costs ¥2000 per night.
Would you like to make a reservation?
当ホテルの駐車場は予約制で1泊につき2000円かかります。
予約をお取りしますか?
(無料のとき)Our parking is reserved and free of charge. Would you like to make a reservation?
当ホテルの駐車場は予約制で無料となっております。
予約をお取りしますか?

Sure, I’d like to make a reservation.
はい、予約します。

Alright, then・・May I have your car’s license plate number, model, and color?
それでは、車両のナンバープレート番号、車種、および車の色を教えていただけますでしょうか?
ちなみに次のトピックに行きたいときなどに、「それでは・・・」の言葉として「Alright, then」とか「Well, then」とか使えます。
“先着順”の場合(予約不可)

(有料の時)I’m sorry, but hotel parking is first-come, first-served. If it reaches capacity, we’ll guide you to nearby private parking. Just to let you know, hotel parking is available at a charge of ¥2,000 per night.
恐れ入りますが当ホテルの駐車場は先着順となっております。もし満車の場合は、近くの民間の駐車場をご案内いたします。(念の為お伝えしておくと)ホテルの駐車場は1泊当たり2,000円でご利用いただけます。

(無料の時)I’m sorry, but hotel parking is first-come, first-served. If it reaches capacity, we’ll guide you to nearby private parking. Just to let you know, hotel parking is available free of charge.
恐れ入りますが当ホテルの駐車場は先着順となっております。もし満車の場合は、近くの民間の駐車場をご案内いたします。(念の為お伝えしておくと)ホテルの駐車場は無料でご利用いただけます。
「Just to let you know」は「ちなみにお伝えしておきますが」っていうニュアンスです。「Just so you know」っていう表現は「ちなみに」っていう感じですごく使われるフレーズなのですが、それをちょっと丁寧にした感じです。
★そもそもホテルに駐車場が無い場合

I’m sorry, but our hotel does not have parking facilities. When coming to the hotel, you will need to find parking on your own.
恐れ入りますが当ホテルには駐車場がございません。ホテルにお越しの際はご自身で駐車場を探して頂くことになります。
【近くの民間駐車場とホテルが提携していないとき】割引とかしない場合
民間の駐車場にご案内したときに、お客様がホテルで利用分割引が効くと思っちゃってる人が居ると困るので事前に提携はしていない旨を伝えます。

Please note that we do not have a partnership with private parking facilities.
Payment is made on-site.
民間の駐車場に関しては提携しておりません。現地でのお支払いとなります。
「Please note that」は「ご了承くださいませ」とか「ご留意下さい」とかの意味。
【ステップ9】最後に確認のため復唱する

Thank you for the information. We will confirm your reservation for one night in a double room for two guests on March 2nd. The reservation is for room only, and the total cost will be 10,000 yen.
情報ありがとうございました。 3月2日にダブルルーム2名様1泊のご予約を確定させていただきます。宿泊のみのご予約で総額10,000円となります。
大事なところだけ復唱すれば良いと思います。(‘_’)チェックイン時間とかは1度聞けばOKかな。

I understand. Looking forward to it. Thank you, and see you on the day.
分かりました。楽しみにしています。では当日よろしくお願いします。

We look forward to serving you. Have a safe journey.
お客様のお越しをお待ちしております。お気をつけていらしてください。
英語を介した予約受付で失敗しないためのポイント

今まで(接客英語で使う)予約受付フレーズをいくつか紹介してきました。
これらを学ぶ上で改めて言いたいことは・・・というか正直なところは、「聞き取りができなければ結構ハナシにならないぞ」という点です。
鳴った電話を取るというのは要するに受け身なので相手の言葉を聞く必要があります。
ですがここで言いたいことは「えっ、じゃあ今まで見てきたフレーズ覚えても意味ないじゃん!聞き取りができなきゃダメなんでしょ?」ではないんです。
大量にある英語を全部覚えるなんて不可能です。なのである程度予想される「このフレーズ、言い回し」は使いそう、電話でお客様が言ってきそう・・・という点を絞り込むんです。
そして、その言い回しや単語の発音に慣れることが大切です。そうすることで、お客様が発する言葉(英語)を聞き取りやすくなり、スムーズなコミュニケーションが築けるようになります。
英語の聞き取りは全部分かろうとしたら膨大過ぎます。とりあえず今はピンポイントで覚え、少しずつ自分の使える領域を増やしていきましょう。
ここまで読んでくれてありがとうございました。
✔ホテルフロントのための英語記事まとめは下記リンクから