ブログをお読みいただき、ありがとうございます。このブログでは、私が7年以上にわたりビジネスホテルで培った経験をもとに、ホテルフロントの接客現場でよく使われる英語フレーズをご紹介しています。
接客の際、「この言葉、英語でどう表現したら良いかわからない」という瞬間、誰にでも経験があるのではないでしょうか?日本語では簡単そうな表現でも、英語にすると思いがけない難しさに直面することがあります。そこで今回は、実際の接客シーンで役立つシンプルな英語フレーズを厳選してご紹介しています。
「なんでこんなことも言えないの?」と感じるような恥ずかしい状況から一刻も早く抜け出すために、英語コミュニケーションの基礎を身につけましょう!
※なお、本記事は筆者の個人的な見解に基づいております。
ホテルフロントの英語コミュニケーション術:実践で役立つシンプルフレーズ集

難しい単語とか言い回しではないけど意外と思いつかない、言えてない言葉ってあると思います。
その中でも要所で使えて便利な言葉を紹介していきます。
チェックイン時の歓迎の言葉「Thank you for coming.」

Thank you for coming.
いらっしゃいませ
チェックイン時にお客様がフロントの目の前に来たとき、向こうから声がかかるのを待つのか、こっちから声をかけるのか、微妙な間が発生することありますよね(-_-;)
そんなときは「Thank you for coming.」来てくれてありがとう!
と軽く笑顔で言ってしまえばいいんです!
英語を話さなきゃ話さなきゃで固まってるより、このシンプルな言葉を挟んで感謝を表現した方がよっぽど良いと思いますよ。
ホテル側だって分からないときがある I’m not sure.
ホテルのフロントしてたって分からないときはあります。そんなときは

I’m not sure.
ちょっと分からないですねぇ。
「分からない」と言いたいとき、色々表現はあると思います。例えば下記の2点・・・
- I don’t know
- I have no idea
確かにどちらも「分からない」といった表現で使えますが、相手への伝わり方が違うんですよね。
「I don’t know」だと「知らない・・(情報なんて持ってない)」的なニュアンスで少し強い言い回しになるんです。※突き放し感
って考えるとあまり接客向けではない。
「I have no idea」だと「皆目見当もつかない(お手上げ状態)」的なニュアンスでこれもしっくりこない。
というわけで残された「I’m not sure」が妥当だろうと。
じゃあ「I’m not sure」がどんな感じかというと「sure」がまず「確信している」っていう意味合いなのは高校で習うかなとは思うのですが、これに否定がついて「確信がない」➡ 「ちょっと分からない」といった意味になります。
つまり柔らかい表現になるってことです。お客様あっての接客なのでどうせなら物腰の柔らかい対応の方が好まれますよね。ということで「分からない」というなら「I’m not sure」がベストかなと思うわけです。
「ん~ちょっと分からないですね~」って顔しながら言うと尚良しです。
お掛けになってお待ちください sit downは「×」 have a seatは「○」

Please have a seat and wait for a moment.
お掛けになってお待ちください。
ホテルあるあるで、例えば「領収書作り直して」や「宅急便の対応時」等は一旦フロント側でそれらを作成する時間が必要となります。そういうときただお客様を目の前に立たせておくよりも、出来上がるまでロビーのソファに座ってもらったほうが負担を減らせますよね。
そんな場面では一言、「Please have a seat and wait for a moment. お掛けになってお待ちください。」と言えるとだいぶ印象も変わるはずです。お互いの気まずい空間(待ち時間)をなるべく楽なモノにするのも賢い一手です。
またこちらの表現に関して1点注意したい部分があります。それは「Sit down, please」です。
これは命令口調が強いんで辞めたほうがよいです。
後ろに「Please」が付いていても向こうの人にとっては「Sit down」の語彙が強すぎてちょっと言い方に角がついてしまうようなんですね。なので出来る限り使わないようにしましょう。
「どこそこに~があります」の表現 There
2Fに製氷機がありますよ、3Fに自動販売機がありますよ、のような「~があります」的な表現。
これは「There」を使って表現できます

There is a vending machine on the third floor.
3Fに自動販売機があります。
thereは存在を表すって言いますよね。3Fに自動販売機が存在しているという情報を伝えています。
「A vending machine is on the third floor」と話しても伝わると思うのですが、私も色々調べてどう違うのか考えてみたところ、どうやら「There is」を使ったほうがより相手に「情報を提供している感」を出せるようなんですね。より丁寧というか。
ただ、こちらから新情報を出すような場面ではThere isでも良いのですが、お客様から「自動販売機どこ?」と聞かれた場合(つまりもう自動販売機という情報が与えられている)は「The vending machine is on the third floor」の方が良いと私は解釈しています。※自動販売機が先頭に来てTheをつける 難しいですね!
お部屋にないアメニティはあちらからお取りください Feel free to take ~

Feel free to take any hotel amenities you don’t find in your room・・ from over there.
お部屋にないアメニティはあちらからご自由にお持ちください。
私も最近なんとなく知ったのですが「hotel amenities」という言い方は「ホテル全般の快適グッズ」的な意味合いになるようです。
それとは別に「シャンプー」や「リンス」のような水回りで使いそうな類は「hotel toiletries」。※toiletriesはしっかり発音できるよう別途確認しておきましょう。私の場合聞き返されることが多いです(-_-;)
正直ホテルによって何を用意しているかは違うので一概にこっちとは言えないです。私の場合「hotel amenities」て伝わらない場合は「hotel toiletries」って言い直したりして何とか凌いでます。
次に「take」ですがtakeは幅広く「取る」的な意味合いで使いますよね。それが「Feel free to take~」になると~をご自由にお取りくださいとなります。
次に「over there」。これは「向こうに」的な意味合い。対象物が距離的に遠くて見えるか見えないかの位置にあるときに使います。
じゃあ逆にもしアメニティがフロントのスグそばにあるとしたら「over there」のoverを取って「there」といばOKでしょう。意味合い的には「そこに」となり、お客様から見ても距離的に近くしっかり目視できるモノを指すことができます。
【これも便利】接客でなるべく角が立たないように言える簡単英語フレーズ

次は「主に困ったときに使えるようなフレーズ」です。なるべく角が立たないような内容で言うにはどうすればよいか。そこらへんまとめてます。
「出来かねます」に近い表現 I’m afraid~
日本語においても接客時はただ「できない」というより、「出来かねます」という表現を使ったほうが何かと丁寧で角が立ちません。
英語も同じくただ「can’t」というよりもう少し柔らかく表現はないか?そんなとき使うのがこの「I’m afraid」です。

I’m afraid we cannot do that.
残念ながらその対応はできません。
I’m afraid S V で残念ながら、恐れながら~といった意味合いを頭に付けることができます。
ときには断る対応も必要、でももう少し言葉尻を柔らかくしたいときは「I’m afraid」を頭につけてみましょう。
もう一度ゆっくり話していただけますか? Could you say ~ slowly?

Could you please say that again slowly?
もう一度ゆっくり話していただけますか?
「Could you please~」でだいぶ丁寧に依頼しています。
お客様の話した言葉が速くて聞き取れないときにこんな感じで聞いてみましょう。
※ポイントは「slowly」です。コレを付けないとお客様にもう一度同じ速度で言われてしまう可能性があるので、しっかり付けて話しましょう。
ご要望をこちらに書いていただけますか? write down~

Could you write down your request?
ご要望をこちらに書いていただけますか?
お客様の英語があまりに早い、聞き取れないときはもうこの際書いてもらいましょう。英語のスペルで書き起こしてもらえれば理解できる可能性が上がるかもしれません。
お調べしますので少々お待ちいただけますか? I will check ~

I will check for you, and could you wait a minute?
お調べしますので少々お待ちいただけますか?
お客様を待たせるときは合間にぜひ挟んでおきたいフレーズです。
ちなみに「Let me confirm」も似た意味で”確認させて下さい”といった意味で使えます。ただ私の場合「Let me confirm」と言うとなぜか聞き返されるので「I will check for you」の2パターン覚えてます。発音が悪いんですかね
接客英語においては「話すトーン」でもだいぶ印象変わります

英語ではとっさに気の利いた言葉が浮かばないこともあります。最悪「単語」しか出てこないとかも容易にあります。そんなときは「話すトーン」をかえるだけでもだいぶ変わります。
英語は命令形という文章の型がありますが、誤ってその流れで言ってしまったときもなるべく高いトーンと笑顔を意識していれば最悪は免れるんではないかと思います。(全部が全部ではないですよ?)
結局のところ、英語以前に人として親身に接する心がなければ技術を学んでも気持ちは伝わりません。相手も理解してくれようとする気が起こらないのではないかと思います。
相手のことを思いやる心を忘れずに。
では今回はここまで!読んでくれてありがとうございました!
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