接客業に就いているけど、ときおり自分はこの職に合ってるのか不安に感じることがある。
他の接客経験者は同じような状況に直面したとき、どのように考えていたんだろうか?
今回は私自身が10年以上の接客経験を積んできたものとして上記のようなお悩みにお答えします。
自分は接客業に向いてる人?、向いてない人?自問自答する瞬間ってありますよね。実際、私も何度もx2考えたことがあります。
この記事では私自身が「接客業に向いていないのではないか」と悩んだときに振り返った3つのポイントを紹介しています。
長年、私が接客業で働いてきた経験から学んだ教訓、客観的な判断方法を元に、向き不向きで立ち止まったときの自信を取り戻す対策をお届けします。
✔ 私の簡単な経歴
- 接客系の仕事を10年以上
- デスクワーク系の仕事を約1年
デスクワークというのは要は机に向かってする仕事ですね。イスに座りパソコンに向かって事務的な作業をこなす仕事です。期間は少なかったですが一応だいだいの事務作業はこなした経験があります。
この記事はあくまで個人的主観に基づいた一意見です。全ての人に当てはまる内容ではないことをご理解下さい。一参考記事としてご覧いただければ幸いです。
接客は身体を動かせるメリットがある~精神的作用~
接客は身体を動かせる。
私が「接客業に向いていないのではないか」と悩んだとき、このメリットをまず第一に別業種と比較しています。
このメリットとは単に運動不足解消~とかそういうものだけではありません。
では順を追って説明していきます。
デスクワークと比べてみる
先にも述べましたが私は接客の他に(事務系に近い)デスクワーク経験もあります。
つまり転職経験が何度かあるということ。具体的には【接客系】→【デスクワーク系】→【接客系】といった形で最終的に接客の仕事へと戻ってきました。
この経験もあってか個人的に”接客”と”デスクワーク”は相反するもの・・・だと感じています。
何が言いたいかというと、
「接客が向いていないのかな」と感じたとき、私と同じようにデスクワーク系の仕事の方が適しているじゃないかと方向性を考え直す人も居るんじゃないかなと思うわけです。
ではその結論に入る前に、まずはここで私の体験を元に【接客系】と【デスクワーク系】でどんな違いがあったか簡単に比べてみます。
気分の切り替えができる(メンタル面)
そりゃあ接客業に就いていたら激務だったり、イヤなお客さんに捉まってしまうと萎えます。
それはまず別として・・・以外と精神的な面で接客業特有の良いところもあるんです。
例えばずっと持ち場で突っ立ってるわけではなく、身体を動かして作業を行えるので気分の切り替えが行なえます。
一般的に、身体を動かすことによって血流が促進され活性化されると言われますが、私が思うに凝り固まったイヤな思考も同時に解消される(ほぐれる)、そんな気がしています。
私の経験から言えば、上司に何か注意されたり仕事で失敗したりしたとき、デスクワークな場面だとずっとその場に居なくてはいけないのでメッチャ気まずいし、心が中々落ち着かない状況が何度もありました。
それに対して接客業の場合、同じ状況下でも結構違います。
例えば「小売系の店内販売」のような仕事なら「ちょっと品出ししてきますー」って言ってその場から離れられるんです。
また悲しくなってヘコむこともあるでしょう。でも品出しという作業に集中して手足を動かしていれば汗もかきますし、その瞬間だけでも余計な思考を排除できる。
例えば商品陳列でもOKです。いつもより見栄え良く綺麗に並べよう。そういえばこの商品ってどこ産で何の原材料使ってるんだろうでもいいでしょう。意識を別の方向に向けることができます。
これって取るに足らないような出来事に見えるかもしれませんが、イヤイヤ非常に重要な付加価値だぜ?って思うんです。
【気持ちのリフレッシュ】・・・Refreshとは「新たにする」という訳もあります。気持ちを新たにすることはビジネスシーンの節目節目で必要不可欠です。
分からないことが解消されると落ち着いて振る舞える
「人は知らないことに恐怖を覚える」ってよく言いますよね。
これって逆を考えてみればよく分かることだと思うんですが、
では仮に「知らないことに恐怖を覚えない」という人が居るとしましょう。
それって普通に考えて危険ですよね。未知の状況下では予測できない危険や脅威が潜んでいる可能性があります。恐怖を覚えなければ誤った方向にいとも簡単に突き進んでしまうかもしれません。
そういったものから身体や精神的な安全を守り、生存するために代々知識などは受け継がれてきたし、本能的にもそういう「知らないことに恐怖を覚える」感情が埋め込まれてるわけです。
業務に不安を残したままだと接客にも影響が
業務覚えたての新人、もしくは新しい業務にまだ知識が追い付いていないとき、不安を覚えると思います。間違ってたらどうしよう、上手くいくのかなと常に頭の中に不安をおぼえるでしょう。これが「知らないことに恐怖を覚える」です。
そういった業務上の不安は知らない間に接客に影響してきます。
自分でそう思ってなくても振る舞いに現れてくるんです。
具体的に私自身の体験を言いましょう。
私も仕事に就いてまだまだ日が浅い時は定常業務においても分からないことが多く、中々先輩たちの様には上手くいかないことが多々ありました。
でもそれでも期間が経てば「なんでこんな簡単な業務にあれだけ悩んでたんだろう」っていう時期がいずれ訪れました。
そうやって不安が解消されていくと、あるとき霧が晴れたように目の前の視野が広がるんです。おそらく今まで真剣に1点集中しなければできなかったことが軽くできるようになるので他のモノにも目がいくようになるんでしょう。
つまりコレって余裕ができるってことなんです。じゃあ余裕ができるとどうなるか?自身の振る舞いや態度に現れます。
この状態が接客にも影響を与えます。視野が広がるので自分の接客の至らないところにも自然に目が行くようになるし、お客さんへのも余裕をもってフラットに接することができます。
これは傍から見たらマイナスからゼロになった状態かもしれません。とはいえベクトルが上向いた事実に変わりありません。
このように業務においては不安要素をできるかぎり取り除くことが、接客にも間接的に良い影響を与えることができます。
「自分は接客に向いていない」と立ち止まったとき、接客以外のところでどこか不安要素を残したままにしてないか一度振り返ってみることも大事ですよ。
できることを増やして自信を取り戻す
定常業務や事務系の業務においてできないことをそのままにしておくのは、頭のどこかしこでイヤなものがこびりついて離れない状態といえます。そういった漠然とした不安を少しづつでいいから消していき、できることを増やしていく。
できることを増やしていけば周りからの信頼も厚くなります。味方がどんどん増えることは自分自身の成長と落ち着きを生み出し、自信となります。
そういった環境のもと、自信をもって振る舞うことができれば接客においてもプラスに働きます。お客様も安心して耳を傾けてくれる、そう私は思います。
接客はおおよそ対多数が相手
小売業店員やレストランなどでは多くの消費者に対してサービスを支援しなくてはいけません。窓口業務や理髪師などでは1度に1人のお客様にサービスを提供しますが、とはいえ常連を除けば様々な個性を持った人たちを毎回相手にすることは変わりません。
どんな人もお店にはくる~「B to C」~
「B to B 」、「B to C 」っていうワードを聞いたことがあるでしょうか。
「B to B 」とは「Business to Business」の略で企業to企業、つまり企業間の取引やビジネス活動を指します。
「B to C 」とは「Business to Consumer」の略で企業と個人消費者間の取引を指しています。
(全てにおいて断定はできませんが)、接客の仕事というのは大方「B to C 」に含まれると思います。
「B to B 」と「B to C 」。この業態の違いは大きいです。何が言いたいかというと「B to C 」で仕事をするということは「B to B 」に比べておおよそ多数の人間と接して対処しなくてはいけないということです。
確かに「B to B 」の仕事においても取引先のやりとりの中で多種多様な個人と接することは必ずあるあるでしょう。
でも「B to C 」はそれ以上に接する人の数が多くホントマジで沢山の性格の人間がいます。
接客業に長年就いていると感覚がマヒしてきますが実は結構特殊な状況に置かれてるというのを自覚したほうが自分の立ち位置が分かりやすくなります。
「そういう世界にいるんだ」という割り切り
接客という仕事は多くの人と接する。BtoBのような業務と比べてもその数の違いは明確です。要は頭数が多い。分母が大きければその分(言葉にしては悪いかもしれませんが)、ちょっと「んんん?」ってなるおかしな人も居ます。
飛んでくる矢の数が多ければそりゃあクレームにも当たるでしょう。
これは自分が悪いというより、統計的な問題だと私は思います。
私の接客がまずかった・・・以前に業界自体がそういう風に回っている、自分だけを責める問題でもないんだという割り切りスタンスで行動すれば少し気も楽になるのではないでしょうか?
※注 もちろん自分の接客を反省することも大事です。驕ってはいけません。
まとめ:立ち止まって考えることは悪いことじゃない
「接客に向いていない」と立ち止まって考えることは悪いことではありません。
精神的、体力的にきつかったり、業務体制等に疑問を感じたりしたら辞めることも全然アリだと思います。
現に私自身、何度も辞めてます。理由としては、下記のような感じ。
- もう単純に辛かった
- このまま上に昇進していけば将来的に辛くなるだろうと考えた
- 合わない人が居すぎた
- やりたい仕事の興味が変わった
他にも要因はありますがそこは省きます(メッチャあるんで)。
業務を学ぶ、仕事を学ぶ。それは大事なことの一つですが、
体験してみて「これは違う」、「これは合わない」といった思考を巡らすことも学びだと思います。「パワー」や「魔法力」にスキルポイントを振るのも大事ですが、ユニークスキルにポイントを割り振ることも後々重要になってきます。
もし仮に辞めてもそれは戦略的撤退ということです。次の何かのために戦略的に撤退し、力を蓄える。それだっていいじゃないですか。
✔ 終わりに・・・
【接客業に向いていないのかなって思ったとき私が振り返る3つのこと(自信を取り戻す)】と題して記事を書いてきました。
今現在なんだかんだ言って私は接客業に身を置いています。やっぱり身体を動かすこと、日々違う人間に出会ってその人へサービスし、喜んでもらい、たまに「ありがとう」と言って感謝されることが好きで続けています。
でも上手くいかないこともありますよね。なんというか身に染みて分かります。
今回はそういったものに関連した私自身の接客に対する対処法の一つです。なにかの参考になれば幸いです。
※接客関連の記事は他にもあります。私の現場目線で書いています。ぜひ読んでみてください。